令和6年版「過労死等防止対策白書」について
今回は、令和6年10月11日に公表された、「過労死等防止対策白書」について
まとめます。
〇過労死等防止対策白書とは
過労死等防止対策推進法に基づき、毎年、国会に報告を行う法定白書
〇令和6年版白書のポイント
「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(令和6年8月2日閣議決定)で
調査研究の重点対象とされている業種等(医療、芸術・芸能分野)や、
調査研究の必要性が指摘されているDX等先端技術担当者の調査分析結果を記載
〇過労死防止のための政策の実施状況(抜粋)
■労働行政機関等における対策
・長時間労働削減に向けた取組の徹底
…長時間労働の見られる事業場への監督指導、本社への改善指導、企業名公表等
・医師の面接指導の確実実施、メンタルヘルス対策、ハラスメント防止、
過労死再発防止等に関する指導を実施
■調査、研究
■啓発…大学等への講師派遣やeラーニング教材公開、長時間労働抑制、
メンタルヘルス対策、ハラスメント防止など
■相談体制の整備…労働条件相談ほっとライン、こころの耳、
〇感じたこと
・長時間労働削減が重視されているということで、今後、労基署の調査において、長時間労働が一層厳しく指導されることになるかもしれない…と感じました。
・大学等への啓発は有効だと思います。働く前の学生たちにも、このような知識を知ってもらい、自分のことは自分で守れるようにしておいてもらうのも良いのかもしれません。
【30歳以下の若手管理職に関する調査】Vol.3 マネジメントの悩み編
今回は、「株式会社あしたのチーム」の、【30歳以下の若手管理職に関する調査】Vol.3 マネジメントの悩み編について書きたいと思います。
この調査は、30歳以下で管理職2~3年目の若手管理職に対し、
意識・実態やマネジメントの悩みなどを調査したものになります。
【調査結果の概要】
●管理職の悩み…1位「チームの人材不足」30.1%、2位「部下のモチベーション管理」27.8%、 3位「部下とのコミュニケーション」・「自身のスキル不足」26.4%。
一方、最も回答割合が少ないのは「組織内の政治や人間関係」15.3%。
●「管理職をやめられるならやめたい」が55.1%で半数以上。 理由は「仕事量やストレスに対して報酬が低すぎる」「長時間労働でプライベートが疎かに」
●先輩管理職の上司を真似したいこと
「いっぱいいっぱいになっている時に声かけしてもらったこと」
「仕事で悩んだときに一緒に考えてくれたこと」 反面教師にしたいこと
「気分で接し方を変える」「部下の意見を無視」「忙しいからと部下の相談に取り合わない」
【感じたこと】
管理職をやめられるならやめたいと思っている人が多く、悩みを抱えている若手管理職が多いことがうかがえます。若くして管理職になった左潰れてしまうケースもあるので、会社が若手管理職をフォロー(普段からの声掛けなど)するという意識も必要だと思います。
また、報酬が低すぎる…という点について、もし年功序列型給与体系のために低くなっているのだとしたら、年齢が若くても、職責に応じた給与を適切に払う必要があると思います。
先輩管理職を真似したいこと・反面教師にしたいこと…の内容から、今求められているリーダー像は「先頭に立って引っ張っていく」「強いリーダーシップ力」というよりも、「部下に寄り添い、一緒に考える」ような人だと感じました。このことを、若手以外の管理職に周知して対応の参考にしてもらうのも有効かなと感じました。
中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査「人材定着編」
今回は、株式会社リクルートの「中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査「人材定着編」」について、その中で中小企業の結果をまとめてみます。
【結果の概要】
【1】人材の定着状況
・正社員全体では、「定着できている」が57.6%
・若年層について、「定着できていない」が30.7%
【2】人材定着に向けた人事制度面の取組
・人材定着の取組として実施しているもの
「能力や適性に応じた昇進・昇格」
「成果や業務内容に応じた人事評価」など
・人材が「定着できている群」は、働き方に関する取組の実施率が高い
(「業務時間の柔軟化」や「時間外労働の削減・休暇の取得推進」など)
・残業時間が長いほど人材定着ができていない傾向
【3】人材定着に向けた職場環境の改善
・人材が「定着できている群」の方が高かった項目は
「上下関係にとらわれず意見を出しやすい」
「従業員間のコミュニケーションが活発」
・若年層の社員が「定着できている群」と「定着できていない群」で、
「経営者が人材の活躍に対して積極的に取り組んでいる」に大きな差あり
【感じたこと】
職場環境の改善は、重要とは分かっていても改善までに時間もかかる…
まずは、比較的取り組みやすい、働き方に関する取組の実施
(「業務時間の柔軟化」や「時間外労働の削減・休暇の取得推進」)から
始めるのもありかなと思った。
そして特に印象に残ったのは、
「若年層の社員が「定着できている群」と「定着できていない群」で、
「経営者が人材の活躍に対して積極的に取り組んでいる」に大きな差」という部分。
やはり、経営者が自ら取り組む姿勢をはっきり見せる事が大事だと思う。
トップが「社員の事をちゃんと考えている」
「社員のために何かしようとしてくれている」と
社員に伝われば、
社員のモチベーションやエンゲージメントが高まると思う。
トップがそういう「姿勢」を見せる事は、今すぐにでも始められると思うので、
積極的に進めていくと良いのでは、と思った。
これから社会人になる学生の「就職における価値観の変化」に関する調査
今回は、株式会社学情で実施された
「これから社会人になる学生の「就職における価値観の変化」に関する調査」
を取り上げます。
学生と接する企業の人事担当者にアンケートを実施したものです。
出典元:http://240930-comenq.pdf (gakujo.ne.jp)
【調査結果の概要】
◯ポイント
(1)採用や新入社員の受け入れで、これまでの世代との違いや価値観の変化を
「感じることがある」の回答が約7割
(2)「キャリアの自律」に対応し、受け入れ方法や人事制度を変更・変更予定の
企業が約6割
◯(1)に関する企業の実際の声
「自身が学んできたことや、保有している資格を活かしたいと考えている人が多い印象」
「『仕事を通して成長できるか』や『社会にどう貢献できるか』を重視していると感じる」「研修内容やキャリアプランについて聞かれる機会が増えた」
「自分のやりたいことや目標が明確で、それに向けて行動していると感じる」
◯新入社員の受入方法や人事制度について、変更を実施・検討していること
1位「研修制度」60.6%
2位「給与体系」45.1%
3位「配属方法」39.8%
【感じたこと】
研修制度など入ってからの体制ももちろん重要ですが、その前の段階の募集時に、「自社ではこんな風に成長できる」「自社に入るとこんな風に社会貢献できる」などを明確に示す事も効果的かなと感じました。
それが採用後のミスマッチ防止にも繋がると思います。
今の人たちは、やりたい事や目標がはっきりしている傾向があるので、企業側も自社の理念やできることをはっきり示すことで、お互いにとってより良い採用に繋がるのではないか、と感じました。
1800人のビジネスパーソンに聞いた 「上司・部下間のコミュニケーション」調査
エン・ジャパン株式会社が、「上司・部下間のコミュニケーション」について
アンケートを実施しました。
【結果の要約】
★コミュニケーションへの課題認識
7割が、上司または部下とのコミュニケーションに「課題がある」と回答。
(原因)
・リモートワーク普及による対面コミュニケーションの減少
・世代間の価値観の変化
(具体的な課題)
→上司「①相手との精神的な距離を感じる」
部下「①指示・指導がわかりづらい」「②質問・相談しにくい」
★コミュニケーションの頻度
・「業務内容」のコミュニケーション頻度
→上司・部下ともに、半数が「増やしたい」と回答。
・「業務内容以外」のコミュニケーション頻度
→「ちょうどよい」が半数。
増やしたい・どちらかと言えば増やしたい…上司35%>部下28%
減らしたい・どちらかと言えば減らしたい…上司8%<部下22%
★上司に必要だと思う資質
1位:いざというときに部下を守る
2位:指示・指導が的確
3位:いつでも相談できる
※上司と部下で差が大きかった項目
・いざという時に部下を守る(上司51%<部下60%)
・決断力がある(上司32%>部下21%)
【感じたこと】
人事評価や育成においては、「普段から部下とこまめにコミュニケーションをとることが大事」という話をよく聞きます。
でも今回の結果を見ると、業務内容以外の話については、コミュニケーションを取りすぎると逆効果になる面もあるのかもしれない…とも感じました。
ちょうど良いと感じるコミュニケーションの頻度も人によって異なるので、お互いが満足する関係性を保つのはなかなか難しい気がします…
まずは業務内容に関するコミュニケーションを増やしつつ、関係性が築けてきたら、業務内容以外のコミュニケーションも増やしていくという流れが良いのかな、と感じました。
また、上司に必要な資質のうち、「決断力」について、上司が思っているほど部下は求めていない、という点も印象的でした。
求められている上司像も昔と変わってきているのかもしれません。
今の部下のニーズにあった上司の役割を担えるように、上司も考え方や対応を変えていかないといけないのかな、と感じました。
中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査「人手不足・採用編」
株式会社リクルートが、
中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査「人手不足・採用編」
を実施しました。
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240912_work_01.pdf
今回はその中で、中小企業の結果についてまとめてみます。
【結果の概要】
中小企業の半数強が人手不足を実感。
〇人手不足への対応について
①中途採用の強化、②賃金の引き上げ、③新卒採用の強化。
また、外部人材の活用(委託業者、副業実施者)も一定数あり。
〇求人募集の状況について
「応募しても募集が来ない」が3割。
(→採用候補者の母集団形成の難しさがみられる)
「応募はあるが自社の求める水準に満たなかった」が3割。
(→採用基準や労働条件にどう折り合いをつけるかも重要…)
〇企業と応募者の間で折り合わなかった内容
賃金水準、休日日数、労働時間など。
〇人手不足への対策
【対策1】中途採用の強化
①求める人物像を明確にする
現場担当とコミュニケーションを取り、現場ニーズを正確に把握し、
求める人材条件に落とし込む必要あり。
②採用条件の緩和の検討
「勤務時間の柔軟性」や「勤務地の柔軟性」など。
【対策2】外部人材の活用
副業・兼業人材などを活用する。
【感じたこと】
・「求める人物像の明確化」の重要性は以前から聞いていたが、
「現場とコミュニケーションを取り、現場のニーズを正確に把握する」
ことの重要性も今回実感した。
今後はその部分にも意識を向けていきたい。
・中小企業では、外部人材の活用という発想がまだない所もありそう。
採用より、その業務の専門である外部のプロに依頼した方が
うまくいく場合もあるかもしれない。
採用という手段だけに拘らず、より効果的に業務を勧めるために、
必要であれば外部人材の活用も検討していくべきだと感じた。
働きがいに関するアンケート について
株式会社日本能率協会総合研究所において、働きがいに関するアンケートが実施されました。
【調査結果の概要】
・25~34歳は転職活動が当たり前…
「現在転職活動中」8.9%、「過去3年以内に転職検討」44.1%。
転職を考えたことがない層は半数を下回る。
・転職させないためには「仕事のやりがい」が重要。
・転職の引き留めには、「柔軟な働き方」や「勤務地」が寄与。
特にリモートワークの頻度が高いと現職に留まる傾向。
【感じたこと】
・転職しやすい世の中になってきたな…と改めて実感。
・企業は「どうやって売上を上げるか」という対顧客への対策だけでなく、
「どうやって社員を留まらせるか」という対従業員への対応も
考えていかなければならない時代になっていると感じた。
・「仕事のやりがい」を高めるためには…たとえば、
①経営理念、企業理念を伝え、仕事の意味づけをする
②従業員が様々なことにチャレンジできる環境を作る
などが考えられるかな…と思った。
②はすぐには難しいが、①は比較的実施しやすいのではないか。